カテゴリー: 科学技術

  • から騒ぎ?

    最近話題になっていた、常温超伝導体LK-99について、メリーランド大学が超伝導性を否定する実験結果を発表したようだ。とは言え、常温超伝導体が実在しないことが示された訳ではないので、いずれ見つかって欲しいものだ。

    世の中色々と便利になりそうだというのもあるけれど、発現機構はBCS理論の範疇を超えているのかとか、単純に面白そうだ。もっとも、BCS理論は講義で習っただけで深い造詣はないし、1986年の高温超伝導の発現機構はBCS理論とは違うという議論があったが、結局どうなったのか分かっていないんだけど。

  • 出だしで躓く

    Raspberry Pi 4を使った遊びに手を出し始めた。以前、書籍「Raspberry Piで学ぶ電子工作」と、この本の内容を一通り実施可能なパーツ等を揃えたのだが、それ以降はほったらかしになっていた。最近、自分の手を動かすことがしたくなったので、それならこれをと思った次第である。

    先にキットの説明書を読んで、本体をケースに入れて、カメラモジュールとファンを繋いだのだが、上記書籍を見たら、最初はそこまで繋がなくても良いことが分かった。そこで、カメラモジュールを外そうとしたら、コネクタのロックを壊してしまった。ケースに入った状態だったのでスペースがなく、ロックの片方だけ引っ張ったのが原因である。そこにかつての工作少年の面影はない…というか、子供の頃から最後の詰めは少し雑なタイプだった気がする。

    気を取り直して電源を入れると、何の問題もなく起動して、Wi-Fi接続もすんなりできた。思った以上に発熱しているのは、昔と違ってチップ内には色々なものが詰め込まれているからなのだろう。

    カメラのコネクタについてググってみると、コネクタのロックだけは売っていないようで(まぁ、当然か)、15極で表面実装タイプのコネクタを探してみると、同様の形状をしたコネクタはモノタロウでは在庫切れだった。入手可能なDigi-Keyで発注したんだけど、送料の方が遥かに高い。すぐにカメラモジュールを使うわけではないので、もう少し待てば良かったかも知れないと思っているが、後悔は後からするものである。

    最初はLEDの点灯だが、ちゃんと書籍を読んでからにしよう。10数年前に電子工作をした際には、本の記載の通りに作業して出来上がったものが動いたと喜んでるだけで、自分が何をやっているのか理解していなかった。結局、その時の経験は何の役にも立っていないように思うのである。また、一つ一つをしっかり理解して次に進む姿勢は、今の自分に不足しているものの一つであるとも感じている。

  • 久しぶりのときめき

    量子コンピュータに関する書籍を購入して読み始めた。この手の本は過去にも読んだことがあるのだが、その時は、結局よく分からないという感想だった。今回も同じ結果に終わるかも知れないが、Amazonのレビューを読んで、読んでみようと思った次第である。

    前回読んだ本も同様だが、その分野の専門家が書いているだけあって、すぐに実現するわけではないとか、あらゆる計算が早くなるわけではないとか、ちゃんと現実も書いてあって好感が持てる。

    今回の本の方が噛み砕いて説明しているように思えるが、本当にそうなのかはこれから読んで確かめよう。

  • 科学技術もの

    録画しておいたカズレーザーと学ぶを観た。AIも量子コンピュータも、理解したとはいえないけど面白かった。深入りしようとすると大変なことになるので、今はこれくらいで済ませておくのが良いかもしれない。

    また、”2つの炎の距離を調整し「炎が揺れが止まった状態を維持」することに成功!”というニュース記事も面白かった。対象論文のPDFも入手したけど、読む余裕はないなぁ…

  • 残念

    部署内の打ち合わせが終わったところで、H3の打ち上げが失敗したことを知った。共同通信の記者は喜んでるんじゃないかとか下世話な話をしたのだが、帰宅後あるtweetを読んで、違う問題があることを知った。

    だいち3号の打ち上げとH3の試験1号機の打ち上げを一緒に実施することが問題で、だいち3号は実績があるH2-Aで打ち上げるべきで、コストを抑えようとして、却って高くついたじゃないかという指摘である。ケチりたくなる気持ちも分かるけど、それで失敗というのは何とも悲しい。

    ジェット旅客機の開発中止といい、科学技術系の残念なニュースが続くのは残念だ。何か良いニュースが舞い込んでくることを願うばかりである(他力本願なのも残念である)。

  • 干渉計の話

    時間に余裕がある時に、「干渉計を辿る」(市原裕、アドコムメディア)という本を読んでいる。出版されて間もない頃に面白そうだと思って買ったまま、積読になっていたのだが、仕事関係(とは言っても光学設計ではない)で知識を増やしておこうと思い、手に取っている。

    光学系の仕事をしている時に、干渉計は使っていたが、限られたのタイプの干渉計を使っていただけだし、測定原理の理解も浅かったように思うので、勉強するのも悪くない。

    躓いたところはググるなどして補充しながら読んでいるが、今のところは数式を追う必要がないので、何とかなっている。ゴリゴリと数式を追い掛る必要がある箇所は、真面目に読むと試験勉強に支障が出るので、そこは後回しにして進むか、一旦終了かな。

  • かなり久しぶりのときめき(一瞬だけ)

    仕事で調べ物をしていたら、外村彰氏の業績(電子線ホログラフィ)に行き着いて、楽しいひと時を過ごすことができた。

  • 久方ぶりの

    何をするにもイマイチ気持ちが盛り上がらないので、光線追跡ソフトを立ち上げて、ちょっとした光学系をモデリングしていた。仕事で使っていたソフトではないので、操作自体が手探りだし、光学系についても色々なことを忘れてしまっているが、それなりに楽しめた。

    とはいえ、何かの結論を出せるところまでは至っていないので、明日以降も触ってみよう。

  • ノーベル物理学賞

    「量子もつれ」と言われても、量子コンピュータで出てくるヤツという程度の認識でしかないのだが、受賞者にAspectの名前があるのを見て「あぁ、Bellの不等式に関する実験をした人か」と思った。20数年前、J.J.Sakuraiの量子力学で上記の箇所を読んだ覚えがあることと、研究室のゼミで関連する話が出たのが理由だろう。

    量子系の研究室ではあるものの、Bellの不等式が出てくるような研究をしている人はいなかったのだが、多分、あの時のゼミだろうなと思っている。

    日頃は学生に対して、ちゃんと関連する論文を読み込んで、全ての計算をフォローしてゼミに臨めとか、色々と厳しいことを言っている某教授が、自身がゼミで話をする際には、著名な物理学者の顔写真と関連するエピソードを紹介するだけという、酷い手抜きの内容だった。その中で、EPRパラドクス(今はEPR相関)やBellの不等式の話が出て、検証実験もされたみたいですねぇ…という流れじゃなかったかなぁ。

    手元のJ.J.Sakurai(初版の日本語訳)を開いてみると、第3章第9節に「量子力学とベルの不等式」というサブセクションがあって、その中で、A.アスペとその協力者により実施された実験について言及がある。そして、その訳注として、”A. Aspect et al., PRL 49(1982), 1804”が挙げられているから、この論文のことなのだろう。Google Scholarで調べてみたら論文のPDFを入手できたので、ちょっと眺めてみたが、実験に音響光学素子が出てくるのは意外だった。

    それ以上は読む気になれなかったので、これでお仕舞い(笑)

    (以下、2022.10.5追記)

    某所で絶賛されていたので、Amazonで「量子の不可解な偶然」(ニコラ・ジザン)を買おうと思ったら、一時売り切れになっていた。みんな考えることは同じか(笑)

  • 不勉強を恥じる

    力学の勉強をしていて、若い頃は向心力についての理解ができてなかったんだなぁと実感した。まぁ、分からずに居続けるよりは良いと気を取り直すことにする。

    しかし、不思議なもので、力学の入門レベルの問題をじっくり解くのが楽しい。今の自分のレベルに合っているのだろうが、単に物理法則の理解を確認するためのものだけではなく、身の回りで起こる現象と絡めてあり、好奇心がそそられる問題があることも影響していると思う。これを「良問」というのだろうか。

    電卓への入力ミスなどによる間違いが続くと、ちょっと嫌になるけど(笑)

    力学に限ったことではないが、より難しい問題を楽しめるようになりたいものである…できるだけ早いうちに。