年: 2023年

  • 「すごい物理学講義」(前半)

    夏休みに物理系の本を読もうと思い、最初は量子コンピュータ関連の本にするつもりだったのだが、ネットで物理系の読み物を調べてこの本の存在を知り、先にこちらを読みたくなってしまった。

    単純に物理学の発展を書いた本だと、非専門家が書いた、人間模様が中心の本を想像するのだが(それはそれで楽しめるのだが)、この本は、その道の専門家(著者の専門はループ量子重力理論)が数式を使わずにイメージを膨らませてくれる、丁寧な説明だと感じられる。それでも難しく感じる箇所は多々あるが、それは自分の実力である(苦笑)

    また、ギリシア哲学(ループ量子重力理論にも大きな影響を与えているらしい)に言及した導入や、随所に出てくる心に染み入る表現も良い。「何事であれ、誰かが理解した後に理解するのは簡単である。難しいのは、物事を最初に理解することである。」とか、他にも良い言葉があったけど、引用するとキリがないので、日々の業務で感じることとも重複する一つだけにしておく。著者は文学賞を取ったことがあるというのも納得である。

    パウリなど、この手の本に必ず出て来そうな大物が出てこないのは少々寂しい気もするが、アインシュタインとヒルベルトの関係、アインシュタインとボーアの関係は素敵だと思った。

    ここまでは前半(第2部)までの感想であり、後半は、著者の専門分野であるループ量子重力理論に入って行くので、一気にペースダウンするだろう。ひょっとするとこのまま放置かも知れないが、ここまででも十分楽しめた。

  • から騒ぎ?

    最近話題になっていた、常温超伝導体LK-99について、メリーランド大学が超伝導性を否定する実験結果を発表したようだ。とは言え、常温超伝導体が実在しないことが示された訳ではないので、いずれ見つかって欲しいものだ。

    世の中色々と便利になりそうだというのもあるけれど、発現機構はBCS理論の範疇を超えているのかとか、単純に面白そうだ。もっとも、BCS理論は講義で習っただけで深い造詣はないし、1986年の高温超伝導の発現機構はBCS理論とは違うという議論があったが、結局どうなったのか分かっていないんだけど。

  • 無駄遣い

    先日Digi-Keyで購入したコネクタだが、届いてみたら所定(1.0mm)の半分(0.5mm)のピッチだった。モノタロウを確認したら、所定のピッチは在庫があったので、これを購入して、届いたコネクタからロックを外して、Raspberry Piのカメラ用のコネクタに取り付けた。

    何やってるんだか…

  • オープンキャンパス

    北海道から友人が来たので、昼食&お茶をした。息子さんを都内有名私大のオープンキャンパスに連れてきて刺激を与えるためだそうで、息子さんが講義を受けている間に会おうということだった。

    昼食は鰻の一本重で、近所のスーパーで買うものとは当然値段は違い、味もそれなりに違うものだと思った。ただ、身は固めというか、フワッとした食感を期待したのが間違いだったのだろうか。その後はルノアールでお茶をしながら世間話などを。

    そう頻繁に行く場所ではないので(特に鰻屋)、良い気分転換にもなった。

  • 出だしで躓く

    Raspberry Pi 4を使った遊びに手を出し始めた。以前、書籍「Raspberry Piで学ぶ電子工作」と、この本の内容を一通り実施可能なパーツ等を揃えたのだが、それ以降はほったらかしになっていた。最近、自分の手を動かすことがしたくなったので、それならこれをと思った次第である。

    先にキットの説明書を読んで、本体をケースに入れて、カメラモジュールとファンを繋いだのだが、上記書籍を見たら、最初はそこまで繋がなくても良いことが分かった。そこで、カメラモジュールを外そうとしたら、コネクタのロックを壊してしまった。ケースに入った状態だったのでスペースがなく、ロックの片方だけ引っ張ったのが原因である。そこにかつての工作少年の面影はない…というか、子供の頃から最後の詰めは少し雑なタイプだった気がする。

    気を取り直して電源を入れると、何の問題もなく起動して、Wi-Fi接続もすんなりできた。思った以上に発熱しているのは、昔と違ってチップ内には色々なものが詰め込まれているからなのだろう。

    カメラのコネクタについてググってみると、コネクタのロックだけは売っていないようで(まぁ、当然か)、15極で表面実装タイプのコネクタを探してみると、同様の形状をしたコネクタはモノタロウでは在庫切れだった。入手可能なDigi-Keyで発注したんだけど、送料の方が遥かに高い。すぐにカメラモジュールを使うわけではないので、もう少し待てば良かったかも知れないと思っているが、後悔は後からするものである。

    最初はLEDの点灯だが、ちゃんと書籍を読んでからにしよう。10数年前に電子工作をした際には、本の記載の通りに作業して出来上がったものが動いたと喜んでるだけで、自分が何をやっているのか理解していなかった。結局、その時の経験は何の役にも立っていないように思うのである。また、一つ一つをしっかり理解して次に進む姿勢は、今の自分に不足しているものの一つであるとも感じている。

  • 物欲と妄想

    M3搭載のMac miniは来年後半の発表が予想されているようなので、Macはそれまで待つとして、Windows PCはそろそろ買い替えたい。電源を入れてから10分以上(下手するともっと)待たないと、HDDにアクセスしっぱなしでまともに使えないのだが、ズルズルと使い続けて今日に至っている。

    新しいPCはMicrosoft Flight Simulatorで遊べるスペックにしたいのだが、SycomのPremium-Line B660FD-Miniが凄く気になっている。小型の割にハイスペックで、簡易水冷というのもそそられる。消費電力的には、エアコンと電子レンジの一方とであれば同時使用できそうだ。

    さらに言うと、Kindleでの読書用のiPad Airもボチボチ買い替えたいところだが、第6世代(M2搭載)のiPad airは年明けだろうか。元々はApple Pencilでお絵描きもしようと思って買ったんだけど、そちらは手付かずのままである。今から少しやっておこうかと思ったら、Apple Pencilが過放電で使えない…しばらく充電して様子見しよう。

    Windows PC→iPad Air→Mac miniの順で買い替えを妄想しているが、どうなりますか。

  • 八重洲

    アーティゾン美術館で「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ」を観てきた。

    現代美術の一つのカテゴリーが抽象絵画なのだと勝手に思っているが、いずれにしても、モネの「黄昏、ヴェネツィア」、セザンヌ「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ロワーヌ」、ジャン・メッツァンジェ「円卓の上の静物」が好みに合った。配置が崩れていても、それが何であるかは分かったから、という単純な理由である。

    違った意味で印象に残っているのは、アルベール・グレーズ「手袋をした女」という作品である。女性の絵であるのは感じ取れたが、どれが手袋なのか、よく分からなかった。

    途中から、物語性やメッセージ性といったものを求めるのは無理だと思い、作品の解説があっても読むことなく、どう感じるかは自分の勝手だと思って観ていくと、それなりに楽しめたように思う。まぁ、作者の意図とは別に、どう解釈するかは受け手の自由という話は文学や他の分野でもあることだと思うので、こんな感じでも良いだろう。

    帰宅後、「現代アート」「分からない」で検索してみると、BISENDO art galleryのブログが最初に出てきて、そこに書いてあることが納得のいくものだった。

    上記のブログを読んでいて、「わからないから面白いんじゃないの」という学生時代の指導教官の発言を思い出した。分野は全く異なるが、未知の領域への探究心という意味では同じなのかも知れない。

  • しれば迷い、しらねば迷わぬ

    仕事絡みの話なので、この後に続く言葉は豊玉宗匠のオリジナルとは異なるけれど、自分の未熟さを実感した時に思い浮かんだ。分かったつもりで分かってなかったなぁ、と。

    まずは初心に帰ることである。

  • 久しぶりのときめき

    量子コンピュータに関する書籍を購入して読み始めた。この手の本は過去にも読んだことがあるのだが、その時は、結局よく分からないという感想だった。今回も同じ結果に終わるかも知れないが、Amazonのレビューを読んで、読んでみようと思った次第である。

    前回読んだ本も同様だが、その分野の専門家が書いているだけあって、すぐに実現するわけではないとか、あらゆる計算が早くなるわけではないとか、ちゃんと現実も書いてあって好感が持てる。

    今回の本の方が噛み砕いて説明しているように思えるが、本当にそうなのかはこれから読んで確かめよう。

  • 「卑怯すぎる」

    SmartNewsでふと気になって読んでみたら、この記事がすごく刺さったというか、身につまされたというか、何というか。

    自分の場合は男女が逆で、付き合い始めて少ししてからだったけど、過去に経験したことがある。最後は相手の行動に狂気すら感じる状況になって終了した。