_ 平面波が無収差レンズに入射して、焦点に集光する状況を考える。入射するのは平面波だから、入射瞳上の位置に依らず波数は同じ…つまり、光線はどこを通るかでしか区別できない。焦点においては、入射瞳上の通過点の座標とは無関係に一点に集光するので、どこを通るかでなくその進行方向で区別するしかない。つまり、「波数空間でデルタ関数→実空間でデルタ関数」な訳か。この際、光線という幾何光学的な概念と波数という波動光学的な概念が混合しているとか、回折限界では焦点でのスポット径はレンズのNAに反比例してゼロにはならない、ということは置いておく。
_ そんなの当たり前だと言われてしまえばそれまでなのだが、焦点付近の電場を平面波展開で表現して…という計算をしていて感じたことなので、上辺だけの理解とは違うぞということで書いておこう…早い話、自己満足です(笑)
_ ここの職場には、別の分野から光の世界に踏み込んで、それが幾何光学からだったがために(*1)波動光学的な考え方が足りないのでは?という人がいたりする。今日も「屈折は幾何光学的な概念だから、回折だとかいう波動光学的な話は入ってこないはずだ」とか「干渉で暗くなると言ったって、そこには光が当たっているにも関わらず暗くなるということで、それならエネルギーがどこかに失われているのだから、そんなことは有り得ない」という主張が。
_ 議論の出発点から間違っているということに気付いていないだけに、こういう人に理解してもらうのは大きな労力を必要とする。電子を波として扱う学問を学んだ人間としては、多少なりとも波の扱いは分かっているつもりなので、自信満々で一向に引き下がる気配がないという態度を見せると、相手は「こうなるべきだ」という主張がないので、ぶつくさ言いつつもそれ以上は反論しない。今日も「それは間違いないという自信はありますよ」と言い切ったら、「それはおかしい」という先方の主張はトーンダウンしていったのだが、相手に理解してもらうというところまでは持って行けなかった。
_ 今後もその人とは一緒に仕事をしていく訳なので、納得してもらえるように改めて説明するつもりだし、どう説明すれば納得してもらえるか思案中である。
_ 井上康生の敗退について、先輩と少々話をする。柔道三段の先輩が話し、高校の授業(*1)での柔道経験しかない私がもっぱら聞き役。お互い酔っぱらいながらの会話だったのであまり記憶が定かではないのだが(笑)、世間一般で言われているようなコメントではなかったので、これが経験者とそうでない人の違いなのかなぁと感じたことだけは覚えている。経験の違いと言えば、授業で抑え込みの実技テストをやった時の相手が柔道部のヤツで、あっさり返されまくった記憶が蘇ってきた(^_^;
_ 実力で取るのは三段までとか、吉田秀彦と試合をしたことがあるが全然歯が立たなかったとか、古賀稔彦は本物の天才だとか、いろいろな話が聞けて面白かった。他にも古賀と吉田や野村を比較してどうかという話も聞いたような気もするのだが、どうも記憶が残っていない(笑)