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_ 都内で開催された技術セミナーへ行ってきたのだが、ところどころで用意された演習問題に結構はまった。基本的には2つの手法のどちらかが使えれば解けるはずであり、一方はそれなりに習得したつもりでいたのだが、もう一方の手法でアプローチするよう誘導された問題だと途中から前に進めなくなってしまった。2つの手法が同じ式を出発点にしていて等価だと分かっていても、両方使いこなせなければ意味がないと思い知った。毎度のことながら「本を読んだものの練習問題ができないという読者は何も学んでいないのだ」(J.J.Sakurai)といったところである。概念は難しくないので、帰宅後に復習をしたらかなりすっきりした。あとは慣れるしかあるまい。
_ セミナー2日目。約20年前に考案されて、各方面に大きな影響を与えた設計手法についての説明を聞く。当時は計算機の性能が低かったので、解析的に設計の指針を与えることができるということでもてはやされたが、計算機と設計ソフトの最適化機能の性能が飛躍的に向上した結果、今ではこの手法を知らなくても設計ができる状況だそうだ。ただし、使われなくなってしまったという訳ではなく、最適化を利用した設計結果の評価・解析に活用して、どの設計パラメータがどの特性に大きく寄与しているか判断するには極めて重要だ、とのこと。また、「最適化万歳」と言う訳でもなく、最適化の前後で連続的な変化をしたとは思えない設計解(でも特性は良好)が出てきて設計者を悩ませるという弊害もあるらしい。
_ 研究レベルでは、計算機の性能が向上することで新しい分野が生まれてくることもあるだろうし、「計算結果はこうでした」だけでは研究とは認められないだろうが、設計現場だと趣は異なりそうである。乱暴な言い方(書き方?)をすれば、「短い期間で良い設計ができれば、あとはどうでも良い」なんてことにもなりかねない…私が生きている間にそこまで行くとは思えないが。
_ 具体例が豊富だったので理解した気分にはなったのだが、あくまで気分だけ。前回以前の復習をもっとしっかりやらねば。
_ 東京タワーの昼と夜。夜は手ぶれしちゃったなぁ…次回再びチャレンジだ。脇をしっかり固めて撮れば数枚に1枚はぶれないのだが、手ぶれ補正機能が付いたコンパクトデジカメを買った方が良いだろうか。
_ 今週は、充実していたと言う表現は不適切かもしれないが、得るものが沢山あった。今までは、やりたいと思っていることをやるためには足りないものが多いのだろうな、と漠然と考えていたのだが、それが随分と明確になった。足りないものを得るためにはどうすべきかということも見えてきたし…まぁ、この際政治的な問題は置いておこう。