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_ 何の気なしにテレビを付けたら、職人のほとんどが大卒だという建設会社の特集をやっていた(*1)。途中、大卒であることと職人への適性についての話もあって、それはそれで面白いと思ったのだが、一番印象に残ったのは多能工に対する話である。
_ この会社では、大工1人で鳶職人、土木職人、左官などの複数業務をこなすことができ、さらには自分でCADを使って製図もするそうである。そうすることで人件費が抑制できるし、社員同士の横の繋がりも強くなるという話だった。
_ 日頃の自分たちの業務を考えると、ちょっと(?)恥ずかしい気分になってくる。自分を含め、全体を見ずに自分たちの領域だけで物事を考えている人間がいかに多いことか。
_ 今週は、業務の空き時間を使って光学多層膜の特性計算をするためのプログラムを作っていた。業務でそのような計算をする予定はないのだが、動機としては、以下のような感じ。
・紙と鉛筆レベルの計算(特性マトリックスを求める辺り)は難しくないので随分前にやっているのだが、そのまま放置は勿体ない
・「こんな特性出せる?」とお願いするだけなのは何かイヤなので、自分ではしないまでも雰囲気くらいは掴みたい
・所有するスキルは多いに越したことはない
・手持ちのソフト(私物)に「おまけ」程度の機能が付いているのだが、当然私物は職場のPCにインストールできないので、この手のことを(こっそり)やるには自作するしかない
_ 取りあえず、膜構成決め打ちで反射率の波長依存性を計算できるところまでは実装した。上記「おまけ機能」による計算結果と微妙に異なるのだが、波長分散を手持ちの書籍から係数を持ってきてSellmeierの式で与えるか、数値入力で線形補間しているかの違いだろう。
_ 今現在の問題は、透過率の計算結果がおかしいことと(*1)、ここからの使い勝手をどう上げるかと言ったところ。前者は単なる実装ミスだろうが、後者は「使える」プログラムにしようと思うと結構面倒そうである。たとえ「おまけ機能」であっても、膜構成作成用のエディタは勿論、貧弱ではあるが最適化機能だってあるのだから、それくらいにはしたいかも。
_ もっとも、設計手法を習得しないでプログラムの話ばかりしても意味はない。層数が少ない場合の図式解放から勉強してみようか。