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_ 社外の数値計算に関する講習会に行ってきた。自分が「講習会では少々物足りないが、かといって、自分で全てを処理できる訳でもない」という中途半端なレベルにいることを実感して帰ってきた(苦笑)。偉そうに能書きはたれるけど、自分で何かをする訳ではない人間は、だいたいこのレベルだ。さらなる精進が必要である。
_ 計算手法だけではなく、解析の対象となる物理現象についても重点を置いた講演が2つあり、これが実に面白かった。1つは純粋に面白そうで、もう1つは固体物理の考え方をそっくり転用しているようなもなので、馴染みやすいというのはあるかも知れない。ちょっと学生気分でバンド計算にチャレンジしたくなって来た…実際するかどうかは分からないけど(笑)
_ 収差論の、瞳の移動に対する収差係数の変化を勉強し直している。レンズ設計において、収差の改善のために絞りの位置を変えるということは、光路図と収差図を交互に睨めっこすれば大凡のイメージは掴めるが、もう少し具体的な理解をしたい。また、アイコナールに基づく一般的な理論は、外観は美しいが中身の具体的なイメージが掴みにくく、単に式変形をフォローしたことがあるだけで、理解からは程遠い。
_ 軸外物点から出た光線が光学系を通って像点に辿り着く状況を考える。この光線を物体面の軸上の点から像面の軸上の点へ向かう光線(マージナル光線)と、軸外物点から絞り(瞳)の中心を通って軸外像点に向かう光線(主光線)の2つに分割する。後者は入射瞳と射出瞳のそれぞれが光軸と交わる点を通るので、入射瞳と射出瞳の結像を表している。このような分離の仕方が、2組の結像がある場合のHelmholtz-Lagrange不変量で表現されているということか。
_ 絞り(瞳)を移動すると言うことは、瞳の結像が変化するのだから、当然主光線は変化する。その際マージナル光線はHelmholtz-Lagrangeの不変量により主光線と関係しているので、物体側のF値(あるいはNA)が固定であれば絞りの径が変化して、絞りの径を固定すればF値が変化するということだろう。
_ 取りあえず、今日はここまで。一般的な理論を脳内で可視化するにはまだまだだが、ここまでの内容でも、書くことで頭の整理には十分役立っている。