週記以上日記未満 in August, 2016

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Aug.11,2016 (Thu)

▼ Lanczos法(4)

勉強が進むことで間違いが判明するかも知れないが、現時点での理解を整理しておく。

厳密解が求まる$H_0$にポテンシャル$V$が加わった$H = H_{0}+V$の解を求めることが目的で、$H_{0} \left|n\right\rangle = E_{n}\left|n\right\rangle$である。

出発点となる近似解を$\left|\psi_1\right\rangle = \sum_k c_{k}^{(1)} \left|k\right\rangle$とする。ただし、$\left\langle \psi_1 \middle | \psi_1\right\rangle = 1$である。通常はどれか一つの係数を1、他を0にすることが多いようである。

次に、精度を上げた近似解として、$\left|\psi_2\right\rangle = b_2 \left(H\left|\psi_1\right\rangle - a_{1}^{(2)}\right)$を作る。これが厳密解に近づく理由は最初に書いた。$b_2$は正規直交性から求める。具体的には、$b_2 = \| H\left|\psi_1\right\rangle - a_{1}^{(2)} \left|\psi_1\right\rangle\|^{-1}$である。

これを一般化すると、下記のように書ける。

\[
\left|\psi_{l+1}\right\rangle = b_{l+1}\left( H\left|\psi_{l}\right\rangle - \sum_{j=1}^{l} a_{j}^{(l)}\left|\psi_j\right\rangle\right) = \sum_{i}^{\infty} c_{i}^{(l+1)} \left|i\right\rangle
\]
ここで、一般化した解にも正規直交性を要求する。

\[
\left\langle \psi_l \middle | \psi_{l+1} \right\rangle = 0 = \left\langle \psi_l \right| H \left|\psi_l\right\rangle - a_{l}^{(l)} \to a_{l}^{(l)} = \left\langle \psi_l \right| H \left|\psi_l\right\rangle\\
\left\langle \psi_{l-1} \middle | \psi_{l+1} \right\rangle = 0 = \left\langle \psi_{l-1} \right| H \left|\psi_l\right\rangle - a_{l-1}^{(l)} \to a_{l-1}^{(l)} = \left\langle \psi_{l-1} \right| H \left|\psi_l\right\rangle
\]

同様に、$k \leqq l$を満たす$k$について、下記の式が成り立つ。
\[
a_{k}^{(l)} = \left\langle \psi_k \right| H \left|\psi_l\right\rangle = \sum_{i}^{\infty}\sum_{j}^{\infty}c_{i}^{(k)*}c_{j}^{(l)}\left\langle i \right| H \left| j \right\rangle
\]
さらに、
\[
\left\langle\psi_k\right| H =\left[\frac{1}{b_{k+1}^{*}}\left\langle \psi_{k+1}\right| + \sum_{j=1}^{k} a_{j}^{(l)*} \left\langle\psi_j\right|\right]
\]
であるから、
\[
a_{k}^{(l)} = \left[\frac{1}{b_{k+1}^{*}}\left\langle \psi_{k+1}\middle|\psi_l\right\rangle + \sum_{j=1}^{k} a_{j}^{(l)*} \left\langle\psi_j\middle|\psi_l\right\rangle\right]
\]
となるが、$[]$内第1項は$k=l-1$でなければゼロである。また、第2項は、$j \leqq k \leqq l$であることを考慮すると、$j=k=l$でなければゼロとなる。つまり、$\left|\psi_{l+1}\right\rangle$は下記のように書ける。
\[
\left|\psi_{l+1}\right\rangle = b_{l+1}\left( H\left|\psi_{l}\right\rangle - a_{l}^{(l)}\left|\psi_l\right\rangle - a_{l-1}^{(l)}\left|\psi_{l-1}\right\rangle\right)
\]
新たな近似解の生成には、その直前の2回分の近似解があれば良いということであり、これが三重対角化に対応していることが分かる。

前回の式をもう少し整理すると、
\[
H\left|\psi_l\right\rangle = \sum_{i=0}^{\infty}\sum_{j=0}^{\infty}\sum_{k=0}^{\infty}\left|i\right\rangle \left\langle i \right| H \left|j\right\rangle\left\langle j \middle|k\right\rangle c_{k}^{(l)} = \sum_{i=0}^{\infty}\sum_{j=0}^{\infty}\left|i\right\rangle \left\langle i \right| H \left|j\right\rangle c_{j}^{(l)} = \sum_{i=0}^{\infty}\left[\sum_{j=0}^{\infty}\left\langle i \right| H \left|j\right\rangle c_{j}^{(l)}\right] \left|i\right\rangle
\]
であるから、

\[
\left|\psi_{l+1}\right\rangle = \sum_{i}^{\infty} c_{i}^{(l+1)} \left|i\right\rangle = b_{l+1}\sum_{i=0}^{\infty}\left[\sum_{j=0}^{\infty}\left\langle i \right| H \left|j\right\rangle c_{j}^{(l)} - a_{l}^{(l)} c_{i}^{(l)} - a_{l}^{(l-1)} c_{i}^{(l-1)}\right] \left|i\right\rangle
\]

となる。$a_{k}^{(l)}$をHamiltonianの行列要素で表現した形で書くと、下記のようになるが、和の順番を入れ替えることができる訳でもないので、意味がないかも知れない。

\[
\left|\psi_{l+1}\right\rangle = b_{l+1}\sum_{i=0}^{\infty}\left[\sum_{j=0}^{\infty}\left\langle i \right| H \left|j\right\rangle c_{j}^{(l)} - \left\{\sum_{m=0}^{\infty}\sum_{n=0}^{\infty} c_{m}^{(k)*} c_{n}^{(l)} \left\langle m \right| H \left| n \right\rangle\right\} c_{i}^{(l)} - \left\{\sum_{m=0}^{\infty}\sum_{n=0}^{\infty} c_{m}^{(k)*} c_{n}^{(l-1)} \left\langle m \right| H \left| n \right\rangle\right\} c_{i}^{(l-1)}\right] \left|i\right\rangle
\]

この後は、TITPACKのソースコードを見ながら考えようと思っている。

Aug.12,2016 (Fri)

▼ 謙譲の美徳というよりは…

人から聞いた話だから、自信を持って言えないなぁと思っていたら、言い出せず仕舞いで打ち合わせが終わってしまった。

本質的には等価であろうことを別の人が言ったので、それで進めば仕事は上手く行くかも知れないが、自分にとって良いかどうかは別問題だしなぁ…

Aug.14,2016 (Sun)

▼ 放火魔

ニュースサイトを見ていたら、自分の悪口を言う人間よりも、その事実を伝えに来る人の方が有害である、という趣旨のツイートが話題になっているという記事があった。全ての場合に当てはまるとは思わないが、自分の経験を思い出した。

前の勤め先で、後輩を憂さ晴らしの道具だと思っているとしか思えない先輩がいた。私の上司の前で私のことを褒めちぎって、上司がムキになって私の悪口を言うので、それを私に伝えるという人である。転職後も色々あったものの、こちら出したメールに返信がこなかったことをきっかけに、遣り取りをしなくなったのだが、最近動きがあった。

飲み仲間の1人が、その先輩から、私の連絡先を無くしてしまったので、私からその先輩に連絡して欲しいと伝えてくれ、と言われたそうである。その飲み仲間には、私も先輩の連絡先を無くしたので連絡できません、と返したら、ウケていたようだ(LINEでの遣り取りなので、リアルな反応は不明である)。

Aug.18,2016 (Thu)

▼ 山場

今週は仕事が大事な時期で、時間的なものよりも精神的な余裕がなく、残業はしていないのに、心が疲れて帰宅している。そこでついアルコールに手を伸ばしてしまい、ちょっと本を読んだ程度で寝てしまう感じである。なので、Lanczos法はちょっと一休み。

Aug.20,2016 (Sat)

▼ 理由を言わない

ジェルダン・シャキリがペップ・グアルディオラのことを「優秀な指揮官だが選手に理由を言わない」とコメントしたというニュースを見た。選手は凄く困惑するだろうし、ストレスが溜まると思う。

言うまでも無いことだが、批判であれ何であれ、上司(だけに限ったことではないが)の言動について、理由が分からないと困惑するだけで、どうして良いか分からない。その困惑ぶりにうっとり優越感を感じることだけが目的のクズもいるが(*1)、その効果として仕事が上手く行くなんて話は見たことも聞いたこともない。何かを改善させたいのであれば、具体的な内容を指摘すべきだろう。

自分もそこは気をつけなければいけないな、と思うところである。

▼ 甲子園

オリンピック関連のニュースは毎日見ているが、その間に割って入ったニュースがあった。夏の甲子園で北海高校が決勝進出である。

当初は南北海道代表がどこの高校かすら知らなかったし、駒大苫小牧の活躍の後は北海道勢の上位進出ということも記憶になく、準々決勝で聖光学園との対戦というニュースを見て「おや?」と思ったのが、北海高校に意識が向いたきっかけである。北海道(札幌)に25年、福島県(郡山)に5年住んでいたので、この対戦はなかなかのインパクトでありつつも北海高校に5:1で肩入れする感じだった。また、過去に甲子園で北海道代表と福島県代表の対戦はあったのかも知れないが、そういう目で見たことがなかった。

父親が北海高校のOBなので、喜んでいるのだろう(敢えて確認することでもないだろう)。

*1: 具体例は色々と挙げることができるが、それは止めておこう

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