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_ 今年の新入社員が揃って立ち話をしている側を通り過ぎる時に、「測定ばっかり」と不満を言っているのが耳に入った。声の主以外は回路設計かプログラミングをやっているのだが、彼は材料系の業務を担当しており、その材料も加工されたものを入手するので、そうならざるを得ないのだろう。考えてみれば、入社1年未満を「新入社員」と呼ぶのであれば、自分も新入社員である。「測定ばっかり」ではないが、やっていることは似たようなものだ。シミュレーションソフトの操作を知っていれば誰でも出来る業務である。
_ 勿論それで良いとは全く思っていないし、大阪の師匠と遣り取りしつつ勉強してきた成果だろうか、このまま努力を怠らなければ、勤め先でやっている内容が難しいとは感じないレベルには達することができるだろうし、それが物足りないレベルにだって達することができるだろうという感触を掴みつつあって、後は自分の持続力次第である。問題なのは、マネジメント力やコミュニケーション力だろう。
_ 前職では、他部門・他社との折衝は上司がやっていた。上司の性格は一言で言えば「天動説」で、何でも自分中心に動かないと我慢できない。そうならない時には仕事が上手く回るかどうかを度外視してまで他人の邪魔をするような人間で、最初は「Goldenchildさんが窓口になって他部門(他社)と折衝して」と言っていても、後から自分が中心になりたくてしゃしゃり出てくることが何度もあった。それなら最初から上司に任せておいた方が良いと思ったのだが、それが今マネジメント力が足りないと感じる理由の1つだと思って反省している(ただ、その時どうするのが最善策だったのかは今でも分からない(*1))。
_ 何もしないでいるよりはマシだろうと思い、何かマネジメント関連の通信教育でも受けてみようかと思っている。この手のスキルは実際に経験するのが一番だとは思うのだが、その機会を与えられるかどうかが怪しいので、自分でできることをやっておくしかないだろう。
_ シミュレーションソフトが吐き出す数百個のファイルからなるデータを処理しようとしているのだが、処理速度を上げようと、RubyではなくCでプログラムを作ったところ、簡単なテストプログラムの結果がおかしい。以前ファイルの文字コードで嵌ったことを思い出してiconvを使ったのだが、Webで見つかるサンプルコードの入力ファイルを変えただけのプログラムで処理しても、結果がおかしい。そこで、先にシェルからiconvコマンドで文字コードの変換だけをして、その後でデータ処理をすることを考えたのだが、1つ適当にファイルを選んで変換しようとしても、途中でエラーを出して変換に失敗している。引数(変換前と後の文字コード)を間違えていないか入れ替えて試しても同様だし、Cygwin環境だと何か問題でもあるのだろうか。時間を掛ければ何とかなるのかも知れないが、まずは結果を出せることが重要なので、以前のようにRubyでkconvを使って動作確認までした。
_ 随分前、前の勤め先にいる時に、「Excelで3次方程式を代数的に解きたいんだけど」という相談を受けたことがある。解の公式の存在だけは知っていたが、それ以上の知識はなく、「グラフの交点を求めるくらいしか思いつかないんですが」と答えた記憶がある。
_ トリプレットを薄肉系の3次収差論を使って設計しようとすると、パワー配置を決定する際に3次方程式を解く必要がある。過去に受講したセミナーでは、MATLABで計算した3次方程式の解の一覧を配布していたが、所定の初期条件からExcelで計算できれば圧倒的に便利なので何かないかと検索してみたら、フリーのアドインで「Eq3D」というものが良さそうなので、早速これを使ってトリプレットの設計シートを作ってみた。この御時世、敢えてこの方法で設計する意味があるのか?という人も多いようだが、レンズの形状変化と収差変化を体で覚えるには、これが一番の近道なのではないかと思っている。「仕組み」を作っておけば何度でも使い回しできる。
_ 師匠の話を聞いていると、いきなり最適化でレンズ設計というのは、摂動論や変分法を飛ばしていきなりハミルトニアンを対角化をするような雰囲気を感じるのだが、それはこれから追々分かっていくのだろう。