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_ 不定期に海外メーカーに駐在していることは過去に書いたが、そこの責任者とは、駐在中は日本語で、日本にいるときは英語のメールでやり取りしている。先方の日本語が結構怪しげではあるのだが、こちらも技術的なやり取りを詳細にできる程には英語の扱いには慣れていないので、面と向かっての会話は日本語である。メールの場合、辞書を引きつつ推敲してから送れば良いので、英語でも何とかなっている。
_ しかしながら、メールのやり取りが英語なので、英語での会話もOKだと思われているのか、責任者にデータを要求したら「担当者に直接聞いて貰えないだろうか。彼は英語もOKだから」と言われてしまった。まぁ、"I want the data of ..." で意味は通じるのだが、細かい話になると咄嗟に言葉が出てこない。
_ そういえば、「英語を学ぶのは40歳からがいい」という本を買ったんだよなぁ。ほぼ40歳だからと思って買ったんだけど、ちゃんと読まなきゃ…
_ ようやくFFTWを使った最低限の結像の計算ができるようになった。物体→スペクトラム(フィルタ)→像、という計算なのだが、光源や収差の影響は実装できていない。さらに言うと、高速化のために物体に周期性を仮定して、FFTWを1回しか使わないようにしたいと思っている。前にも書いたと思うが、周期関数のフーリエ変換はδ関数列なので、逆変換は紙と鉛筆の計算でできるから、デルタ関数列の係数(物体のスペクトラム)だけをFFTで求めれば良い。ここも解析的に計算することは可能だが、後々のことを考えて複雑な形状を扱えるようにしておきたい。まだまだ先は長い。
_ ここまで来るのに一体どれだけ時間が掛かったんだろう。真面目に紙と鉛筆の計算をやったのは、まだ初秋だったように記憶しているが、海外出張やら何やらでズルズルと進捗が遅れて、頭の整理ができて、実際に計算ができるようになるまで余裕で3ヵ月は経っているだろう。
_ こうなった一番の理由は、数値計算を行う時の「作法」に不慣れなことだと思っている。全くの初めてではないけれど、一度この手の計算をやってから、次に同じような計算をやるまでに間が空きすぎる。この「作法」も、物理が分かっていれば大した問題ではないというものでもない。業務なら実際に計算できないと意味がない。固体物理と言う良い手本があったにも関わらず、それに気づくのが遅かったのも反省点だ。知識は持っているだけではダメで、経験を組み合わせることで大きな効果を発揮するものだと思うことが多かった(そしてこれからもそうだろう)。この手の計算に恒常的に携わるような業務を引き寄せることを考えたいものだ。